絶対運命黙示録

だいたいツイッターにいます@wenoim

仕事をやめた2

 

 私が仕事をやめたのは先日書いたような業務の負荷に耐えられなかったからだけではない。新卒採用マニュアル(どういう人材を採るのかということだけは書いてあった)の差別に加担したくなかったからだ。

 

 具体的には、技術職で採るのは基本的に理系の健康な男、有名大学出身であれば文系の男でも可、一浪以上している人間は採るな、外国人、女、障害者は対象外ということだった。

 

 条件に当てはまらなくては書類選考で落ちてしまう。私のしてきた仕事はより条件に当てはまる"人材"(私はこの表現が嫌いだ)の多そうな大学を手当たり次第調べて嘘を並べた求人票を出すことだった。これから本格的に書類選考や面接などの採用活動もする予定だったがその前にやめてしまった。

 

 私には差別に加担してきたという自覚がある。罪悪感で押し潰され、頭には色々なことが浮かんでくるが何もする気になれず、ただ横になっているだけだ。これ以上差別に加担することはできないとやめたと言えば聞こえはいいものの言い換えればそれは単に逃げただけである。今こうしている間にもあの会社では差別が行われており、ほかの誰かが私の代わりに差別をしている。私は何も変えられなかったし何も変えなかった。

 

 あの会社を志望して、会社側の差別的な条件に当てはまらずに書類選考で落ちてしまう人がいる。あんな会社入らなくて正解だと思うが意思を持って辞退するのと落とされるのとでは違う。一番最初の選考段階である書類で落ちるというのは精神的にかなりキツい。会社側はそういう苦しみを与える。

 

 私はあの会社から逃げてのうのうと生きている。それでいいとは思わない。何かを変えなければ、と思う。でも何を?

 

 私はどうすればいいですか?