絶対運命黙示録

だいたいツイッターにいます@wenoim

2023-01-01から1年間の記事一覧

あなたのことは理解しないけど

相互不理解百合が好き。百合=レズビアン表象、という図式はちがうとおもうのだが、女性同士の親密な関係をあらわすさま(以降、百合)のなかに、ヘテロではないじぶんがどこかにいるようなきがしてなんだか居場所があるようにかんじる。そしてそのなかで相手…

じぶんを愛せない私への手紙

お元気ですか。きっとそうではないでしょうね。だって私はいま、じぶんを愛せていないから。じぶんを愛さなくてはいけないなんてことはないのだろうけれど、この先ながいながい年月をじぶんとしてやっていくにはなんらかのかたちでじぶんを肯定する必要があ…

ルールがわからない

「きょうは〇〇ということをします。△△というのがルールです」と言われてもまったくぴんとこない人生を歩んできた。 たとえば小学校ではじめて習う球技や算数の方程式が最初はほんとうにわからない。やっていくうちに「ああ、こういうことなんだな」と、なん…

きょうも生きている/生きていく

誕生日がきて、27歳になった。もう20代半ばなんて言っていられなくなったことにすこしのさみしさを感じつつも、きょうまで生きてこられたことに安堵する。そして、ついこのあいだ25歳で亡くなってしまったあの子についてかんがえてしまう。私よりふたつ歳下…

クワロマンティックのレズビアンだけど男性と結婚したい

pairsとかOmiaiとかやってる、と言うとたいていおどろかれる。それはきっと私がクワロマンティックのレズビアンを公言しているにもかかわらず、異性愛の、しかも婚活を目的としたマッチングアプリをしているからだろう。 「こどもがほしいとか?」「遺産とか…

すこやか〜 にこにこ

今後ぜったいに重ならない人生を歩むであろう(たとえば電車で乗り合わせた)ひとと本の趣味が一緒だったり、むかし母がはじめて私に「似合う」ものを教えてくれたお店が閉店したり、生理周期を把握するためのアプリにその日の体調を打ち込んだり、そういうこ…

ぼくは ほぼ半月のあいだずっと考え続けていた ぼくの生と死と それからひとりの友人について

ともだちをひとり失ってしまった。私が病んで試し行動をしてしまったり、自死をほのめかすようなことをなんどもくりかえしてしまったからだ。そのひとはひとの死やいたみにたいしてひと一倍敏感で、傷つきやすかった。 そのひとと知り合ったのもさいきんのこ…

ちょうどいいところでやめられるひとがハッピーエンドよ

一部のひとにとってはざんねんなおしらせかもしれないが生きている。 傷が微妙に深いせいであんまり首を動かせない。不便だ。 それにしてもなにかにつけいのちをかんたんにほうりだしてしまえるじぶんがいるのがこわい。ふだん〈生〉について大切にしている…

あんな奴に殺されるのはちょっとダサいからスーサイドやめた

※自死、自傷行為についての記述があります。 19-20歳くらいのとき、リストカットがやめられなかった。生きたいのか死にたいのかもわからなくて、とりあえず血が出るまですぱすぱ切った。でも太い血管には到達しなくて、おまけになぜかアットノンをきちんと塗…

現実からの逃げ場がない

フィクションに支えられてきた。どんなにつらいときもフィクションのなかに飛び込めば架空の存在たちが私を後押ししてくれた。でも、もうそれも無理かもしれない。 他人というには愛着が湧きすぎた相手との別れや、自身のどうにもならなさ、世の中にはびこる…

交換(できなくなった)日記①

7月26日〜7月28日 わたしが生存にかかわるようなひどいことを言ってしまったせいで、あなたとの交換日記はなかったことになってしまいました。だからこれは交換できなくなった、ただのわたしの日記です。 ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!いくら…

恋人制度廃止のおしらせ

恋人をつくるのをやめた。 いままで私はずっとふたりひと組にならないと死ぬゲームのなかにいたとおもっている。それは私のたんなるおもい込みかもしれないし、ほんとうにそういう制度のなかに生きていたのかもしれない。というかそうなのだ。だって戸籍上の…

ゆるしてくれ〜〜

なんかもう笑ってやり過ごすしかないことが多くてつかれた!笑う必要なんてないし、むしろ怒ったほうがいいのはわかってるんだけど、どうしても笑いが先にきてしまう。 先週は20年来のともだちに「みおちゃんといると別のひとに会いたくなるんだよね。ほかの…

I remember

わたしは思い出す はじめて楽器にさわった12歳の日のことを わたしは思い出す クラリネットを吹きたかったことを わたしは思い出す 1年でひとりだけコンクールメンバーに選ばれた日のことを わたしは思い出す 同級生のだれにもなじめなかったことを わたしは…

『ウーマン・トーキング』感想

※ネタバレを含みます。 未来にひらかれたフェミニズム映画、ということばがいちばんしっくりくるような映画だった。 薬物によって眠らされている間に起きる連続レイプ事件。男たちが逮捕された男たちの保釈金を払うために村を出ている間、女たちは話し合う。…

中心からはずれた場所で生きる

駅にいくつかのビルが併設されていて、平日の昼間でもすこしはにぎわいをみせている。だが、一歩出ると、途端に人通りが少なくなり、車の往来が増える。しばらく歩くとシャッターストリートとなった商店街、学校、住宅街が見えてくる。よくある地方都市の光…

あつさとだるさのなかで、すがるように文を浴びる

あつい、だるい、きのうのつかれがなかなかとれない。横になってスマホをスクロールし、エゴサーチがやめられない。 文学フリマ東京36に参加してきた。私は「果ての向こう側通信」というサークルを運営していて、出店することにもなっていた。評論と研究の、…

加害者になるのがこわい、と言うことがこわい

映画『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を観てきた。主人公の七森は恋愛を楽しめなくて、傷つくのがいやで、なにより自分がひとを傷つけることをおそれていた。だからぬいぐるみに向かって話す。『ぬいしゃべ』に出てくるひとたちもそうやってぬいぐるみ…

転職をした

ついに転職をした。休職からなかなか復帰させてもらえなかったため、仕事じたいをかえてしまった。 転職先では、窓口や電話で顧客対応をしている。おもに子どもたちのためのサポート業務で、話す相手はたいていその保護者で、希望していた職種だった。けれど…

東京なんてただの場所だとおもってた

電車で1本、1時間かそこらで着いてしまう場所、東京。東京はちょっととくべつなとき(たとえばお芝居や展覧会を観に行くとき)に行く場所で、私の日常からはすこし切り離されていたけれどある意味では日常で、そう遠くないただの都会だとおもっていた。 だから…

なかったことにはならない

ずっとずっと抑圧されていた マンスプレイニングされてた ともだちに勝手に関係性を暴露された つらかった話とか悲しかった話をきいてつらかったね、悲しかったねと一方的にケアしていた ないお金をなんとか貯めて相手の誕生日にプレゼントを買ったりランチ…

休職日記⑤ 本が読みたい

活字を追う集中力が落ちて、以前(以前っていつ?もう大学に入るくらいのころじゃないか)のように本が読めない。それは年々ひどくなっていって、じぶんで文字は打てるけれど、読み返すことがむずかしくなってきた。ツイッターにはりつく時間も減った。 本が読…

休職日記④ 崩壊

「もうシフト決まっちゃってるんで1、2月は来なくていいですよ」 と言われた。 鬱もある程度おさまってきて、職場の近くまで行ってみたりして、はたらくイメージをつかみ、医者と相談してそろそろ復職しても平気だろう、となったときだった。 「復職できそう…

『水星の魔女』1クール目感想

『水星の魔女』を見た。1話目の放送開始直後から「令和のウテナ」と言われていたので見よう見ようとおもいながらも(ガンダムのことよく知らないし……)となかなか食指が動かず未視聴だった。 1クール目は全12話(プロローグも入れると13話)なので半日もあれば見…

地の底へ潜る 高島鈴『布団の中から蜂起せよ』を読む

「あー」 とか 「うー」 とか言いながら大の字になっている。 高島鈴の『布団の中から蜂起せよ』を読んだ。 勝てないな、とおもった。勝ち負けの世界ではないことは重々承知であるが、高島鈴は高島鈴の武器(書くこと、ことば)を持っていて、私はそれをほとん…