絶対運命黙示録

だいたいツイッターにいます@wenoim

仕事をやめた

 

 新卒で入社した会社を2ヶ月半でやめた。

 

 なにもかもが限界だった。ほとんど社内規定のマニュアルを読むだけだった研修期間。初めて任された仕事はいきなり新卒採用担当。前年度の資料もマニュアルも引き継ぎもなく、よくわからない書類をよくわからないまま作らされる。なんのための書類なのか聞かされていないし教えてもらえなかったのだから出来は悪いし没をくらいまくる。教えを求めに行くと自分で考えろと言われる。就活イベントの予定を調べろと言われるが就活の解禁なんてとっくの前だったし今更大学の説明会に参加などできるはずもない。大手のイベントもほとんどない。求人票を作って就活サイトに載せろと上司には言われたが先輩からはダミーで作れと言われる。残業は当たり前だが残業代など当然出ない。職種の違う同期たちは毎朝社訓を叫ばされていた。私と同じ職種の同期も、歳の近い先輩社員もいなかった。そもそも同期との接触が禁止されていた。だれにも相談できなかった。相談したところで返ってくるのは自分で考えろ、もっと丁寧にやれということだけだった。体調を崩し休むと試用期間中に休むなんてありえない、お金を貰って勉強させて貰っているのだからもっと感謝しろと言われた。

 

 ある日、1番親切にしてくれた部署の違う先輩が業務中に叫び出した。もう無理だと思った。次の日、私は退職届を出した。

 

 関関同立の学部をそこそこ優秀な成績で出た後公立の大学院に進学。そこでも成績はよかった。いままでそこそこ優秀といわれてきたのに就活で大コケした。

 

 本当は母のように出版社に就職したかった。専門だった美術史の本を作りたかった。だが、大手の出版社は書類落ち、中小は選考途中で採用活動休止になった。なんとか体勢を立て直し再チャレンジしてようやく貰えた内定先は専門分野と全く関係のないところだった。しばらく経験を積んだ後出版社にリベンジしようとしたが結局2ヶ月半でやめてしまった。

 

 この前、母が担当編集していた作家の小説が映画化された。ポスターを見るたびに涙が出てくる。

 

 もっと能力があれば博士課程にも進学したかった。

 

 秋からは公務員予備校に通って来年度公務員試験を受ける。公務員になれば研修として休職しまた大学に通ったりもできるのでなんとか公務員として働き、お金を貯めていずれはまた大学に戻りたい。

 

 まだ24歳。人生はなんとかなると思いたい。