あつい、だるい、きのうのつかれがなかなかとれない。横になってスマホをスクロールし、エゴサーチがやめられない。
文学フリマ東京36に参加してきた。私は「果ての向こう側通信」というサークルを運営していて、出店することにもなっていた。評論と研究の、ジェンダー・LGBTQというカテゴリにいた。
文学フリマでは、それはそれはたくさんのひとに会った。1万人を超える参加者がいたというのだから当たり前だ。
20年来の友人が売り子として来てくれたのだが、私が売るものについて「こんなもののどこがいいのかわからない」とずっと言っていた。彼女とは一生わかりあえないとおもっているが、「お互いの欠点から目を逸らしあって生きていこう」と誓った仲である。
イルミナさんが、事前にストリップ関連のものを出しているお店リストを作ってくださっていたおかげで、『宝塚歌劇とストリップ 「まなざし」のフロンティア』というZINEはすぐに売り切れた。ストリップ愛好家たちの熱意はすごい。
詩がよくわからなくて、なにがどう書けたらよいものなのかわからないが、詩と、すこしの文章を書いて封筒に入れて売った。なん人かの方が買ってくださって、だれかに届いたらいいとおもっていたささやかな願いは叶った。
「果ての向こう側通信さんの出すものが好きなんです」と言ってくださった方もいた。ただただ嬉しかった。ツイッターでは感想もいただいた。
差し入れもほんとうに嬉しかった。憧れの研究者の方、お世話になった方々からのご厚意がありがたい。お菓子も、展覧会のチケットも、写真に撮ってにやにやしている。
打ち上げでは友人とインターコンチネンタル東京ベイのアフタヌーンティーに行った。年に一度もしないような贅沢である。
家に着いたのは夜の10時半とかで、11時には寝たがすぐに起きてしまい、その後なかなか寝つけなかった。
きょうはやけにあつく、だるくかんじる。きっときのうの興奮とつかれのせい。きのう買ったものたちを眺める。
①夏の木陰/La Nave『クィア映画読本volume.1』
好きな映画の評がいくつも載っていたので買った。書き手の「私」が強く出ていて、このひとはこういう感想を持ったのか!と、じぶんとはすこしちがう感想が新鮮で嬉しい。観ていない映画もあって、観たいとおもった。
② 森野豆子『「自閉症スペクトラム症の女の子が出会う世界-幼年期から老年期まで」サラ・ヘンドリックスとの出会い』
森野さんの文章が好きだ。冷静だけれどもその一方で感情がそっとこちらを見ているから。じぶんにあたらしく貼られたラベルについて細かく調べ、分析し、生存のための道をさぐる。
森野さんのしおりも買った。「Self-pertnerd」と刺繍されている。
③眞鍋せいら『いつかピアスを落とした湖畔』
せいらさんの文章のリズム、ことばの選び方が心地よい。愛だ〜〜とおもった。せいらさんの文について感想を書くのはむずかしい。なにかをこわしてしまいそうで、こわい。でも、私はここにある短歌たちに生かされているとかんじる。
「フェミニズム文芸誌」の看板通り!!個人的なことは政治的なことであり、個人がなによりたいせつにされていて、わくわくする。
⑤utane『404』
「おまもり」がテーマになっていて、私を守ってくれる、確固たる思想が土台にある、選び抜かれたことばたちがこんなにもあるなんて、と感動した。きっとなん回もめくる。
⑥イルミナ編集部『イルミナ』第5号
新人の踊り子さんたちのインタビューやエッセイがかなりいい刺激になった。ストリップ、やっぱり好きだなとおもった。こうやって、踊り子さんや観客の方々のさまざまなかんがえにふれられて、進化/深化してゆくカルチャーがあるのは、よい。
⑦栗田隆子『呻きから始まる』
栗田隆子さんにはさいたま市でおこなわれた「はたらくこと」のワークショップでお世話になった。そのまえから『ぼそぼそ声のフェミニズム』は好きで読んでいた。呻き、ことばになるまえのもの、から始まる、栗田さんの歩みの数々をきちんと読みたいとおもった。ぜんぶは読みきれていないので、すこしずつ、ていねいに。
⑧文乃『from the hell magazine』vol.1.2
インパクトのあるZINEだなとおもっていた。内容もかなり充実していて、装幀も凝っていて、どこまでも「じぶんとはなにか」を追求したものだった。ほんとうにヘルだよね、こんな世界、でも、生き延びようね、ぶち壊そうね、私たちはここにいるのだから。
文乃さんのqueerブレスレットも買った。たいせつに身につけたい。